オイルと脂肪酸の種類

油ってなあに? 油とは、水に混ざらないものの総称です。
食用になる植物・魚・動物の油脂、鉱物由来で揮発性の軽油・灯油等、ろうそくの原料となる蝋、植物から精製される揮発性の精油(エッセンシャルオイル)などがあります。
ここでは、食用となる油脂について学びます。


■ 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

油脂には「脂肪酸」が含まれます。
「オレイン酸」「リノール酸」などは脂肪酸の名前で、テレビCM等で聞いたことがあると思います。
脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。

飽和脂肪酸は、常温で固形となるものが多いです。
バター、ラード、牛や豚の脂身、ショートニング、マーガリン、綿実油、ココナッツ油に多く含まれます。
飽和脂肪酸はヒトの身体の中で作ることができるので、たくさん食べる必要はありあせん。

不飽和脂肪酸は、常温で液体となるものが多いです。
植物性の油、魚油などに多く含まれています。
オリーブオイル、キャノーラ(菜種)油、コーン油、ひまわり油、サフラワー(紅花)油、綿実油、フラックスオイル(亜麻仁油)、イワシ・サンマなどの魚油、しそ油に多く含まれます。

1種類の植物から採れる油にも、複数の脂肪酸が含まれていることがほとんどです。
たとえば綿実油は、不飽和脂肪酸であるリノール酸と、飽和脂肪酸であるパルミチン酸を多く含んでいます。

また、不飽和脂肪酸の中でも、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。
一価不飽和脂肪酸は、飽和脂肪酸と同じように、ヒトの体内で合成することができますので、多く摂る必要はありません。
しかし多価不飽和脂肪酸は「必須脂肪酸」といって、ヒトの体内で合成することができず、食べ物などから摂ることが「必須」です。


不飽和脂肪酸について
■ 一価不飽和脂肪酸と、多価不飽和脂肪酸、そしてオメガ9・6・3について

一価不飽和脂肪酸は、総合的にオレイン酸といわれ、いわゆる善玉コレステロールといわれるHDLの値を変えることなくLDLの値を下げる働きがあります。

そのため動脈硬化予防などに効果があるといわれ、食物からの摂取が進められています。オリーブ油などに多く含まれています。

一価不飽和脂肪酸は「オメガ9」とよばれ、食べ物から摂取するほかに、ヒトが体内で合成できる脂肪酸でもあります。
多価不飽和脂肪酸は、さらに「オメガ6」と「オメガ3」に分けられます。

オメガ6の代表的な脂肪酸は「リノール酸」で、ヒトが体内で合成できない「必須脂肪酸」でもあります。
オメガ3の代表的な脂肪酸は「α・リノレン酸」「エイコサペンタエン酸」「ドコサヘキサエン酸」で、オメガ6と同じようにヒトが体内で合成できない「必須脂肪酸」でもあります。



■ オメガ6について

オメガ6の代表的な脂肪酸である「リノール酸」は、一時期、悪玉コレステロールLDLを低くする働きがあるとして、食品から摂取するように盛んに宣伝されたことがありました。
しかし、善玉コレステロールHDLも同時に低くしてしまうことが後に明らかになり、今では、リノール酸ばかりを摂取することは勧められていません。

しかし、オメガ6(リノール酸)は摂らない方が良いのかというと、そういうことではなく、ヒトが身体の中で合成できない「必須脂肪酸」ですから、ちょうど良い量を摂取する必要があります。
オメガ6が体内で不足すると、皮膚状態の悪化、成長の遅れ、肝臓や腎臓におけるトラブル、感染の頻発などが起こることがわかっています。

また、体内で合成される「ビタミンF」(γ・リノレン酸、アラキドン酸)はガンマ6を原料としています。
ビタミンFは身体の働きを調整する「プロスタグランディン」の元となり、プロスタグランディンは、適量なら血圧を下げたり、アレルギー症状を改善したり、子宮収縮を促し生理不順を改善するなどの働きがあります。
したがって、オメガ6に分類される脂肪酸は、高品質なものをバランスよく食べることが大切なのです。


■ オメガ3について

オメガ3の代表的な脂肪酸は「α・リノレン酸」です。
α・リノレン酸は、ヒトの体内で、青魚によく含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されるため、血中の悪玉コレステロールを低くし、善玉コレステロールを高める働きをします。 また、血圧を下げ、血栓の危険性を低くする、夢のような栄養素といわれています。
夢のような栄養素ではありますが、オメガ3は最も繊細で敏感な性質をもつ脂肪酸ですから、扱い方によっては激しく劣化してしまいます。

高温で加熱しない、長時間空気にさらさない、光にあてない、低温で保管する、など保管に注意して、新鮮なうちに食べきるようにしなければなりません。

オメガ3を効率よく摂れる油として、フラックス(亜麻仁)油がありますが、1年以上フラックス油ばかりを摂取していると、こんどはオメガ6欠乏症という問題が発生します。
オメガ3とオメガ6の理想的な比率は「2対1」と言われています。 オイルの研究者であるウド博士は、この安全で理想的な比率で摂取し続けることが大切だと語っています。




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